WiMAXの新プラン「WiMAX+5G」が2021年4月に登場しました。
このページでは、WiMAX+5Gプランの特徴と従来のプランとは、何がどう違うのかを解説します。
ついに発表されたWiMAX+5Gプランの全貌を、WiMAXに詳しくない人にも理解できるように、噛み砕いて分かりやすく解説させて頂きます。
各社から発表されている料金の比較はこちらをご覧ください。
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WiMAX+5Gプランの特徴
WiMAX+5Gプランの大きな特徴は、auの5G回線が使えるようになったことです。
現時点ではWiMAX回線が5Gに対応した訳ではなく、5Gはauのネットワークを利用します。
これにより、WiMAX2+・au 4G・au 5Gの3つのネットワークが1台の端末で使えるようになりました。
また、2つ使える通信モードのうち、標準モード側はWiMAXのみ使える仕様でしたが、au 4G・5Gも利用可能になりました。
通信モード | 使用する回線 | データ容量 |
スタンダードモード | WiMAX2+・au 4G・5G | 無制限 |
プラスエリアモード (オプション) | WiMAX2+・au 4G・5G (auプラチナバンド含む) | 15GB / 月 |
より広いエリアで通信ができる、オプションのプラスエリアモードは、使用した月だけデータ消費量に関係なく1,100円(税込)のオプション料金が発生します。
スタンダードモードでは、一定期間内に大量のデータ通信をすると、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合が有ります。
新プラン移行時の事務手数料が無料
新プランの発表に伴い、20社以上あるWiMAXプロバイダーの元締めであるUQコミュニケーションズでは、WiMAX 2+を利用中のユーザーに対して、新プランへの契約移行手数料を2021年5月から無料とする事を発表しています。
WiMAX +5G契約移行手数料無料特典について
1.概要
「WiMAX +5G」対応ルーターへの契約移行に係る手数料の負担を不要とします。2.対象のお客さま
UQ WiMAXルーターにおいて「WiMAX 2+」サービスをご利用のお客さま3.対象となる手数料
契約移行手数料 3,300円(税込み)4.適用開始日
2021年5月(開始時期は別途アナウンス予定)
これまでの4Gプランとの違いは?
従来の4Gプランと比較して何が変わったのかを解説します。
4Gプランとの違い
- 従来のネットワークに加えauの4G・5Gが利用可能
- 3日間で一定容量を使用した場合の通信制限が撤廃
- オプションモードの容量上限が15GB/月に増量
- オプションモードで容量を使い切っても、標準モード側が128Kbpsに制限される事がなくなった
従来のネットワークに加えauの5Gが利用可能
前述しましたが、従来のネットワークに加えて、au 5Gが利用できるようになっています。
5G非対応エリアでは、引き続き4Gの回線を使用する事になります。
4Gプラン (従来のプラン) | ハイスピードモード WiMAX2+回線を使用 ハイスピードプラスエリアモード au4Gの回線を使用 |
WiMAX+5Gプラン (新プラン) | スタンダードモード WiMAX2+・au 4G・5Gの回線を使用 プラスエリアモード WiMAX2+・au 4G・5Gの回線を使用(auプラチナバンド含む) |
速度制限のルールが緩和
これまでは、直近3日間の通信量合計が10GBで、翌日に1Mbpsの速度制限がありましたが、WiMAX+5Gプランでは、直近3日間の通信量合計が15GBに緩和されました。
また、2022年2月からは通信制限がさらに緩和され、直近3日間の通信容量制限は撤廃されました。
現在は「一定期間内に大量のデータ通信をすると、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合が有ります」という表現に変更されています。
どの程度のデータ通信量で制限の対象になるのか、速度制限後の通信速度については明らかにされていません。
4Gプラン (従来のプラン) | 直近3日間の通信量合計が10GBを超えた日の翌日 (18時頃~翌2時頃)に概ね1Mbpsの制限 |
WiMAX+5Gプラン (新プラン) | 一定期間内に大量のデータ通信をすると、 ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
オプションモードの上限が15GB・30GB/月に増量
オプションモードのデータ容量上限が、5G用に合わせて従来の月間7GBから15GBに増量されました。
標準モード | オプションモード | |
4Gプラン (従来のプラン) | ハイスピードモード 容量:無制限 ※オプションモードで7GB超過後は、128kbpsの通信速度制限 | ハイスピードプラスエリアモード 容量:7GB / 月 超過後は128kbpsの通信速度に制限 |
WiMAX+5Gプラン (新プラン) | スタンダードモード 容量:無制限 ※オプションモードで15GB超過後も速度制限なし | プラスエリアモード 容量:15GB / 月 超過後は128kbpsの通信速度に制限 |
WiMAX+5Gプラン (SA対応プラン) ※2023年6月登場 | スタンダードモード 容量:無制限 ※オプションモードで30GB超過後も速度制限なし | プラスエリアモード 容量:30GB / 月 超過後は128kbpsの通信速度に制限 |
また、従来の4Gプランでは、オプション側で上限の7GB消費後は、WiMAX側(ハイスピードモード)でも、128Kbpsに制限が掛かっていました。
新しいWiMAX+5Gプランでは、オプションモード側で上限の15GBを消費しても、標準モード側(スタンダードモード)で、128kbpsの通信制限を受ける事がなくなりました。
さらに、2023年6月から登場したスタンドアローンの5Gに対応したプランでは、プラスエリアモードの容量が30GB/月に増量されました。
WiMAX+5Gプランの料金は?
UQ WiMAXでは、2年間WiMAX +5G はじめる割(税込682円)の割引があるため、これまでのプランと同額で利用できます。
UQ WiMAXの料金比較 | |
WiMAX2+プラン(4G) ※新規受付終了 | 4,268円(税込) |
WiMAX+5G ギガ放題プラス | 4,950円(税込) ※WiMAX +5G はじめる割未適用時 |
各プロバイダーの料金とサービス内容を比較
UQ WiMAX以外にも、au(KDDI)や、Broad WiMAX、カシモWiMAXなどでも5Gプランの申し込み受付をしています。
プロバイダーによってプランの呼び名が違いますが、サービスの基本構造は同じです。
主要WiMAXプロバイダー比較 | ||||
プロバイダー | 利用料金 | 契約期間 | 端末 | キャッシュ バック |
4,268円 〜 4,950円 | 縛りなし | 購入 | なし | |
4,708円 初月無料 | 縛りなし | 購入 | 有り | |
1,375円 〜 4,807円 | 縛りなし | 購入 | 有り | |
1,408円 〜 4,818円 | 縛りなし | 購入 | なし | |
3,278円 〜 4,928円 | 縛りなし | 購入 | 不定期 | |
2,398円 〜 5,170円 | 縛りなし 2年 | 購入 | 有り |
WiMAX+5Gの通信速度は?
端末のスペックによって通信速度は大きく異なりますが、4G機種と比べると5G対応機種は約2倍の通信速度になっています。
なお、通信事業者やメーカーから発表されている最大通信速度は、理論値になりますので、この速度が実際に出るわけではありません。
オプションモード | |
WiMAX2+プラン(4G) Speed Wi-Fi NEXT W06 | 下り最大:1.2Gbps 上り最大:75Mbps |
WiMAX+5Gプラン Speed Wi-Fi 5G X11 | 下り最大:2.7Gbps 上り最大:183Mbps |
また、機種以外のネットワークの部分では、5G通信基地局とデータセンターを結ぶバックホール回線は、現在10Gbpsの伝送速度が主流となっています。
つまり、どんなに良い端末のスペックでも、通信速度は理論上10Gbpsが限界値ということになります
4Gの時代も100Mbpsから1Gbpsへと徐々に増速してきたように、過渡期である現在は10Gbpsの回線を使用してスタートし、数年かけて100Gbps回線に増速していく事になります。
おすすめ【SCR01】Galaxy 5G Mobile Wi-Fiの実機レビュー!通信速度も測定してみた
申込み前に確認!WiMAX+5Gプランの注意点
ぜひ目を通してみてくださいね。
ここに注意
- オプションの通信モードは使った月だけ1,100円(税込)かかる
- au 5Gのサービス提供エリアマップを必ず確認する
- WiMAX(バンド41)の、5G対応(NR化)には少し時間がかかる
- 利用には5G対応端末が必要
オプションの通信モードは使った月だけ1,100円(税込)かかる
前述の通り、オプションのプラスエリアモードは、使用した月だけデータ容量に関係なく1,100円のオプション料金が発生します。
(オプションのデータ容量上限は15GB/月ですが、1KBでも使用すればその月は税込1,100円の課金が発生)
なお、auスマホとのセット割引(auスマートバリュー)、UQモバイルのスマホセット割(自宅セット割 インターネットコース)への加入で、オプション利用料が無料になります。
au 5Gのサービス提供エリアマップを必ず確認する
au 5Gのエリアは発展途上のため、まだ限定的です。
「5G目当てで契約してみたけど、まだ対応エリアではなかった」とならないためにも、事前に5Gのエリアマップを確認するようにしましょう。
5Gのエリアは拡大途中なので、東名阪の人口の多いエリアから優先的に使えるようになっていきます。
WiMAX(バンド41)の、5G対応(NR化)には少し時間がかかる
WiMAX(バンド41)の5G提供(NR化)は、2022年12月から一部地域で始まっています。
既存基地局の電波を5G用に転用し、WiMAX3(仮称)のサービスを提供する事になりますが、エリア拡大までにはそれなりの期間を要する事になりそうです。
現状は、従来通りWiMAX2+(TD-LTE互換)の回線を利用します。
参考5G対応のWiMAX3を徹底解説!サービス開始時期や通信速度はどうなる?
利用には5G対応端末が必要
従来のプランから契約変更をされる方は、基本的には5G対応端末への機種変更が必要です。
Wi-Fi周波数の5G(Hz)と混同する事が有りますが、5G(世代)の電波を送受信できる端末を用意する必要があります。
モデル名 | 5G対応 |
Speed Wi-Fi 5G X11 | ◯対応 |
Speed Wi-Fi HOME 5G L12 | ◯対応 |
Galaxy 5G Mobile Wi-Fi SCR01 | ◯対応 |
Speed Wi-Fi HOME 5G L11 | ◯対応 |
Speed Wi-Fi NEXT WX06 | ×非対応 |
Speed Wi-Fi NEXT W06 | ×非対応 |
WiMAX HOME 01 | ×非対応 |
Speed Wi-Fi HOME L02 | ×非対応 |
WiMAX+5Gプランの要点まとめ
分かりにくかった点や、ご不明な点等ありましたら、コメント欄からメッセージを頂ければ補足で解説させて頂きます。
まとめ
- 従来のネットワークに加えauの5Gが利用可能
- 3日間で一定容量を使用した際の通信制限が撤廃
- オプションモードの容量上限が15GB/月に増量
- オプションモードで容量を使い切っても、標準モード側が128Kbpsに制限される事がなくなった
- スタンダードモード側WiMAX(バンド41)の5G対応(NR化)には少し時間がかかる
- WiMAX+5Gプランの利用には5G対応端末が必要