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WiMAX+5Gプランを分かりやすく解説!4Gプランとの比較や注意点もチェック

WiMAX+5Gプランを分かりやすく解説!4Gプランとの比較や注意点もチェック

WiMAXの新プラン「WiMAX+5G」が2021年4月に登場しました。

このページでは、WiMAX+5Gプランの特徴と従来のプランとは、何がどう違うのかを解説します。

トミー
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こんにちは!通信業界20年目のトミーです。

ついに発表されたWiMAX+5Gプランの全貌を、WiMAXに詳しくない人にも理解できるように、噛み砕いて分かりやすく解説させて頂きます。

各社から発表されている料金の比較はこちらをご覧ください。

トミー

この記事の著者:トミー(ネットワーク・移動体通信エンジニア)

通信業界20年目、現役の移動体通信技術者です。
これまでに3Gの周波数再編や4G LTEの立ち上げ、災害で使用できなくなったネットワークの復旧対応、東京オリンピック・パラリンピック競技会場のネットワーク構築計画推進、BWAのエリア構築などを行い、北海道から沖縄まで日本全国のモバイル通信を陰で支えてきました。現在は5Gのエリア構築に深く携わっています。総務省認定:第一級陸上特殊無線技士 » 著者プロフィール詳細

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WiMAX+5Gプランの特徴

WiMAX+5Gプランの特徴

WiMAX+5Gプランの大きな特徴は、auの5G回線が使えるようになったことです。

現時点ではWiMAX回線が5Gに対応した訳ではなく、5Gはauのネットワークを利用します。

これにより、WiMAX2+・au 4G・au 5Gの3つのネットワークが1台の端末で使えるようになりました。

また、2つ使える通信モードのうち、標準モード側はWiMAXのみ使える仕様でしたが、au 4G・5Gも利用可能になりました。

通信モード使用する回線データ容量
スタンダードモードWiMAX2+・au 4G・5G無制限
プラスエリアモード
(オプション)
WiMAX2+・au 4G・5G
(auプラチナバンド含む)
15GB / 月

より広いエリアで通信ができる、オプションのプラスエリアモードは、使用した月だけデータ消費量に関係なく1,100円(税込)のオプション料金が発生します。

トミー
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オプションの利用に関して特別な申込みは必要なく、端末側で通信モードの切り替えが簡単にできます。

スタンダードモードでは、一定期間内に大量のデータ通信をすると、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合が有ります。

新プラン移行時の事務手数料が無料

新プランの発表に伴い、20社以上あるWiMAXプロバイダーの元締めであるUQコミュニケーションズでは、WiMAX 2+を利用中のユーザーに対して、新プランへの契約移行手数料を2021年5月から無料とする事を発表しています。

WiMAX +5G契約移行手数料無料特典について

1.概要
「WiMAX +5G」対応ルーターへの契約移行に係る手数料の負担を不要とします。

2.対象のお客さま
UQ WiMAXルーターにおいて「WiMAX 2+」サービスをご利用のお客さま

3.対象となる手数料
契約移行手数料 3,300円(税込み)

4.適用開始日
2021年5月(開始時期は別途アナウンス予定)

UQコミュニケーションズ ニュースリリース より

トミー
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WiMAXプロバイダーによって対応が異なる可能性がありますので、詳しくはご契約中のプロバイダーの案内をご確認ください。

これまでの4Gプランとの違いは?

これまでの4Gプランとの違いは?

トミー
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WiMAX+5Gでは料金体系も刷新されていますが、大きく以下の4つが変更になっています。

従来の4Gプランと比較して何が変わったのかを解説します。

4Gプランとの違い

  • 従来のネットワークに加えauの4G・5Gが利用可能
  • 3日間で一定容量を使用した場合の通信制限が撤廃
  • オプションモードの容量上限が15GB/月に増量
  • オプションモードで容量を使い切っても、標準モード側が128Kbpsに制限される事がなくなった

従来のネットワークに加えauの5Gが利用可能

標準モードの比較

標準モードの比較

前述しましたが、従来のネットワークに加えて、au 5Gが利用できるようになっています。

5G非対応エリアでは、引き続き4Gの回線を使用する事になります。

4Gプラン
(従来のプラン)
ハイスピードモード
WiMAX2+回線を使用
ハイスピードプラスエリアモード
au4Gの回線を使用
WiMAX+5Gプラン
(新プラン)
スタンダードモード
WiMAX2+・au 4G・5Gの回線を使用
プラスエリアモード
WiMAX2+・au 4G・5Gの回線を使用(auプラチナバンド含む)

速度制限のルールが緩和

これまでは、直近3日間の通信量合計が10GBで、翌日に1Mbpsの速度制限がありましたが、WiMAX+5Gプランでは、直近3日間の通信量合計が15GBに緩和されました。

また、2022年2月からは通信制限がさらに緩和され、直近3日間の通信容量制限は撤廃されました。

現在は「一定期間内に大量のデータ通信をすると、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合が有ります」という表現に変更されています。

どの程度のデータ通信量で制限の対象になるのか、速度制限後の通信速度については明らかにされていません。

4Gプラン
(従来のプラン)
直近3日間の通信量合計が10GBを超えた日の翌日
(18時頃~翌2時頃)に概ね1Mbpsの制限
WiMAX+5Gプラン
(新プラン)
一定期間内に大量のデータ通信をすると、
ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り

オプションモードの上限が15GB・30GB/月に増量

オプションモードの比較

オプションモードの比較

オプションモードのデータ容量上限が、5G用に合わせて従来の月間7GBから15GBに増量されました。

標準モードオプションモード
4Gプラン
(従来のプラン)
ハイスピードモード
容量:無制限
※オプションモードで7GB超過後は、128kbpsの通信速度制限
ハイスピードプラスエリアモード
容量:7GB / 月
超過後は128kbpsの通信速度に制限
WiMAX+5Gプラン
(新プラン)
スタンダードモード
容量:無制限
※オプションモードで15GB超過後も速度制限なし
プラスエリアモード
容量:15GB / 月
超過後は128kbpsの通信速度に制限
WiMAX+5Gプラン
(SA対応プラン)
※2023年6月登場
スタンダードモード
容量:無制限
※オプションモードで30GB超過後も速度制限なし
プラスエリアモード
容量:30GB / 月
超過後は128kbpsの通信速度に制限

また、従来の4Gプランでは、オプション側で上限の7GB消費後は、WiMAX側(ハイスピードモード)でも、128Kbpsに制限が掛かっていました。

新しいWiMAX+5Gプランでは、オプションモード側で上限の15GBを消費しても、標準モード側(スタンダードモード)で、128kbpsの通信制限を受ける事がなくなりました。

WiMAX+5Gプラン

WiMAX+5Gプラン

さらに、2023年6月から登場したスタンドアローンの5Gに対応したプランでは、プラスエリアモードの容量が30GB/月に増量されました。

トミー
トミー
僕も普段WiMAXを愛用していますが、この変更は本当に嬉しいです。

WiMAX+5Gプランの料金は?

WiMAX+5Gプランの料金は?

トミー
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これまでのプランと料金はどう違うのかを比較してみました。

UQ WiMAXでは、2年間WiMAX +5G はじめる割(税込682円)の割引があるため、これまでのプランと同額で利用できます。

UQ WiMAXの料金比較 
WiMAX2+プラン(4G)
※新規受付終了
4,268円(税込)
WiMAX+5G
ギガ放題プラス
4,950円(税込)
※WiMAX +5G はじめる割未適用時

各プロバイダーの料金とサービス内容を比較

UQ WiMAX以外にも、au(KDDI)や、Broad WiMAX、カシモWiMAXなどでも5Gプランの申し込み受付をしています。

プロバイダーによってプランの呼び名が違いますが、サービスの基本構造は同じです。

トミー
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僕はBroad WiMAXで快適に使っています。
主要WiMAXプロバイダー比較
プロバイダー利用料金契約期間端末キャッシュ
バック

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4,708円
初月無料
縛りなし購入有り

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1,375円

4,807円
縛りなし購入有り

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1,408円

4,818円
縛りなし購入なし
BIGLOBE WiMAX

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3,278円

4,928円
縛りなし購入不定期

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2,398円

5,170円
縛りなし
2年
購入有り

WiMAX+5Gの通信速度は?

WiMAX+5Gの通信速度は?

端末のスペックによって通信速度は大きく異なりますが、4G機種と比べると5G対応機種は約2倍の通信速度になっています。

なお、通信事業者やメーカーから発表されている最大通信速度は、理論値になりますので、この速度が実際に出るわけではありません。

オプションモード
WiMAX2+プラン(4G)
Speed Wi-Fi NEXT W06
下り最大:1.2Gbps
上り最大:75Mbps
WiMAX+5Gプラン
Speed Wi-Fi 5G X11
下り最大:2.7Gbps
上り最大:183Mbps

また、機種以外のネットワークの部分では、5G通信基地局とデータセンターを結ぶバックホール回線は、現在10Gbpsの伝送速度が主流となっています。

つまり、どんなに良い端末のスペックでも、通信速度は理論上10Gbpsが限界値ということになります

4Gの時代も100Mbpsから1Gbpsへと徐々に増速してきたように、過渡期である現在は10Gbpsの回線を使用してスタートし、数年かけて100Gbps回線に増速していく事になります。

おすすめ【SCR01】Galaxy 5G Mobile Wi-Fiの実機レビュー!通信速度も測定してみた

申込み前に確認!WiMAX+5Gプランの注意点

申込み前に確認!WiMAX+5Gプランの注意点

トミー
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契約を検討されてる方向けに「軽く流されがちだけど重要な事」を簡単にまとめてみました。

ぜひ目を通してみてくださいね。

ここに注意

  • オプションの通信モードは使った月だけ1,100円(税込)かかる
  • au 5Gのサービス提供エリアマップを必ず確認する
  • WiMAX(バンド41)の、5G対応(NR化)には少し時間がかかる
  • 利用には5G対応端末が必要

オプションの通信モードは使った月だけ1,100円(税込)かかる

前述の通り、オプションのプラスエリアモードは、使用した月だけデータ容量に関係なく1,100円のオプション料金が発生します。

(オプションのデータ容量上限は15GB/月ですが、1KBでも使用すればその月は税込1,100円の課金が発生)

なお、auスマホとのセット割引(auスマートバリュー)、UQモバイルのスマホセット割(自宅セット割 インターネットコース)への加入で、オプション利用料が無料になります。

au 5Gのサービス提供エリアマップを必ず確認する

au 5Gのエリアは発展途上のため、まだ限定的です。

「5G目当てで契約してみたけど、まだ対応エリアではなかった」とならないためにも、事前に5Gのエリアマップを確認するようにしましょう。

5Gのエリアは拡大途中なので、東名阪の人口の多いエリアから優先的に使えるようになっていきます。

au 5G エリアマップ

トミー
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エリアマップでは未来の対応予定エリアも確認できます。

WiMAX(バンド41)の、5G対応(NR化)には少し時間がかかる

WiMAX(バンド41)の5G提供(NR化)は、2022年12月から一部地域で始まっています。

既存基地局の電波を5G用に転用し、WiMAX3(仮称)のサービスを提供する事になりますが、エリア拡大までにはそれなりの期間を要する事になりそうです。

現状は、従来通りWiMAX2+(TD-LTE互換)の回線を利用します。

参考5G対応のWiMAX3を徹底解説!サービス開始時期や通信速度はどうなる?

利用には5G対応端末が必要

従来のプランから契約変更をされる方は、基本的には5G対応端末への機種変更が必要です。

Wi-Fi周波数の5G(Hz)と混同する事が有りますが、5G(世代)の電波を送受信できる端末を用意する必要があります。

モデル名5G対応
Speed Wi-Fi 5G X11 ◯対応
 Speed Wi-Fi HOME 5G L12◯対応
Galaxy 5G Mobile Wi-Fi SCR01◯対応
Speed Wi-Fi HOME 5G L11◯対応
Speed Wi-Fi NEXT WX06×非対応
Speed Wi-Fi NEXT W06×非対応
WiMAX HOME 01×非対応
Speed Wi-Fi HOME L02×非対応

WiMAX+5Gプランの要点まとめ

まとめ

トミー
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今回は新しく登場したWiMAX+5Gプランについて解説してみました。

分かりにくかった点や、ご不明な点等ありましたら、コメント欄からメッセージを頂ければ補足で解説させて頂きます。

まとめ

  • 従来のネットワークに加えauの5Gが利用可能
  • 3日間で一定容量を使用した際の通信制限が撤廃
  • オプションモードの容量上限が15GB/月に増量
  • オプションモードで容量を使い切っても、標準モード側が128Kbpsに制限される事がなくなった
  • スタンダードモード側WiMAX(バンド41)の5G対応(NR化)には少し時間がかかる
  • WiMAX+5Gプランの利用には5G対応端末が必要

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トミー

通信業界20年目。現役バリバリの移動体通信エンジニア・Webライターです。 モバイル通信や光回線、IPネットワークの他に、海外の通信事情などにも詳しいです。 当サイトの記事を全て執筆、作図や動画編集も担当しています。 このサイトでは、最高のインターネット環境に出会うための、お手伝いをしたいと思っています。
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