しかしながら、外出先でプレイしたい場合や、光回線が引けない場合などモバイルWi-Fiでのプレイを楽しみたい人もいますよね。
今回はオンラインゲームに適したモバイルWi-Fiの選び方解説と、おすすめ回線についてご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
この記事で分かること
- オンラインゲームに適したネット回線
- オンラインゲームに適したモバイルWi-Fiの選び方
- おすすめのモバイルWi-Fi・ホームルーターと光回線
- 住宅環境による適切な回線の見極め方 など
【ここを確認】オンラインゲームに適したモバイルWi-Fiの選び方
ここを確認
- 公表されている最大通信速度から実測値を予測する
- PING値は低いほど良い
- 利用場所に電波は届くか?サービス提供エリアを確認する
- 通信速度制限ルールを確認する
公表されている最大通信速度から実測値を予測する
通信回線に不満を抱えているユーザーの多くは、必要な通信速度と契約している回線スペックがマッチしていません。
どのようなゲームをするかにもよりますが、あまりにも通信速度の低い端末やプロバイダーで契約してしまうと、極端な話、自転車でF-1レースに参加するような状況が生まれてしまいます。
モバイルWi-Fiで快適にオンラインゲームをプレイするなら、5G回線に対応したプロバイダーや端末を選ぶ事が重要です。
ただし、通信回線は一般的に「最大限努力しますが保証はしません」という、ベストエフォートと呼ばれるタイプのサービスです。
プロバイダーやモバイルWi-Fi本体のメーカーが公表している最大通信速度は理論値で、この通信速度が出る事はありません。
モバイル回線の実測値目安としては、公表されている最大通信速度の1/5程度が最大と考えると良いでしょう。
PING値は低いほど良い
PING(ピング)値は、回線の反応の速さを表す指標です。
回線速度とは逆で、数値が低いほど反応が早く優秀な回線という事になります。
PING値が高いとラグが発生したり、動きがカクカクしたり止まってしまう、ゲーム中にワープしてしまう原因になります。
特にAPEXのようなFPSシューティングゲームで有利にプレイするには、PING値10ms未満が理想です。
トレーディングカードバトルゲームのような、反応の速さが関係ないゲームではPING値を気にする必要はありません。
利用場所とアクセスするサーバーの物理的な距離によってPING値は変化しますので、実際に使用を始めてみないと分かりませんが、重要な指標である事は覚えておいてください。
評価 | PING値(ms) |
速い | 1〜10 |
快適 | 10〜35 |
普通 | 36〜50 |
遅い | 50〜 |
ゲームによっては、現在使用している回線のPING値を表示してくれるタイトルもあります。
PING値って何?モバイルWiFiの通信品質を左右する大事な数値
利用場所に電波は届くか?サービス提供エリアを確認
スマホと同じでモバイルWi-Fiは電波状態が悪いと使い物になりません。
オンラインゲームに限らず、モバイル回線のサービス提供エリアは、なるべく契約前に確認した方が良いです。
特にオンラインゲームでは通信速度やPING値が安定している必要がありますので、できれば、5G回線の提供エリア内である事が望ましいです。
通信速度制限ルールを確認
モバイルWi-Fiやホームルーターなどのモバイル端末は電波を使用するので、データ容量が無制限であったとしても、公平性の観点から速度制限のルールが設けられています。
特にオンラインゲームは、アップデートなどが頻繁に有るためデータ消費量が多くなりがちです。
極端な使い方をしない限り、ほとんど制限に掛かる事はありませんが、一応、頭の片隅に入れておくようにしましょう。
回線 | 通信制限ルール |
docomo home 5G | 直近3日のデータ消費量が多いユーザーは、他のユーザーと比較して低速となる場合有り |
SoftBank Air | 利用者が集中する時間帯で、高負荷となったエリアでは一時的に制限が掛かる場合有り |
WiMAX | 一定期間内に大量のデータ通信をすると、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
オンラインゲームにおすすめのモバイルWi-Fi/ホームルーター
オンラインゲームにおすすめのモバイルWi-Fiは、5Gが使えてデータ容量無制限のプロバイダーです。
特に5G対応のホームルーターは面倒な設定もなく、ほぼコンセントに挿すだけで利用できて、一部の光回線よりも高速な場合が有り人気が高いです。
参考おすすめのホームルーターはコレ!現役通信技術者が失敗しない選び方を徹底解説
ブランド | 最大通信速度 |
Broad WiMAX | 下り最大:4.2Gbps 上り最大:286Mbps |
とくとくBB WiMAX | 下り最大:4.2Gbps 上り最大:286Mbps |
5G CONNECT | 下り最大:4.2Gbps 上り最大:286Mbps |
ドコモ home 5G | 下り最大: 4.2Gbps 上り最大:218Mbps |
Broad WiMAX
WiMAXはau 5G・4G・WiMAX2+の3つのネットワークが標準利用できるため、エリアも広く、高速通信が可能です。
Broad WiMAXは多くのWiMAXプロバイダーの中も、料金が安くサービスが最も充実している事が特徴です。
端末は最短即日発送で、すぐに使いたい人におすすめ。
契約期間の縛りなし、36ヶ月の利用で端末代が実質無料になります。
月額料金 | 4,708円(税込) 初月無料 |
最大通信速度 | 下り最大:4.2Gbps 上り最大:286Mbps (端末により異なる) |
同時接続機器数 | 16台(端末により異なる) |
速度制限 | 一定期間内に大量のデータ通信をした場合は、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
おすすめ【Broad WiMAX】評判・口コミと実際に使ってみた感想
とくとくBB WiMAX
GMOインターネットのとくとくBB WiMAXは、モバイルWi-Fiの中でも最高額のキャッシュバックで有名なプロバイダーで、順調に加入者を増やしています。
WiMAXは全社で同じ通信インフラを使用するため、どこのプロバイダーを使用しても通信品質は変わりありません。
高額キャッシュバックと、大手ISPの安心感を得たい人におすすめです。
月額料金 | 1,375円〜4,807円(税込) |
最大通信速度 | 下り最大:4.2Gbps 上り最大:286Mbps (端末により異なる) |
同時接続機器数 | 16台(端末により異なる) |
速度制限 | 一定期間内に大量のデータ通信をした場合は、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
5G CONNECT
5G CONNECTはWiMAX+5G端末をレンタルできる事業者です。
端末レンタルか、端末購入のプランを選べ、端末購入時の端末代は基本料金に上乗せ24分割での支払いになります。
土日祝日も午前12時までに申し込めば即日発送され、最短で翌日から利用開始できます。
最新端末購入プランには30日間の無料お試しサービスがあるため、1ヶ月だけの利用も可能です。
月額料金 | 4,750円〜5,250円(税込) |
最大通信速度 | 下り最大:4.2Gbps 上り最大:286Mbps (端末により異なる) |
同時接続機器数 | 16台(端末により異なる) |
速度制限 | 一定期間内に大量のデータ通信をした場合は、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
ドコモ home 5G
NTT docomoの5G・4Gネットワークを使用したデータ容量無制限のホームルーターです。
ルーターは持ち運びができない据え置き型のタイプなので、ご自宅のみでの利用を考えている方におすすめです。
ご自宅がVDSL方式の屋内配線や、光回線の提供エリア外にお住まいの方は、ドコモ5Gのサービス提供エリア内なら光回線の代替手段として候補に入れる価値有りです。
月額料金 | 4,950円(税込) |
最大通信速度 | 下り最大: 4.2Gbps 上り最大:218Mbps |
同時接続機器数 | 65台 |
速度制限 | 直近3日間のデータ利用量が特に多いユーザーは、一般ユーザーと比べて遅くなる場合有り |
参考【docomo home 5Gレビュー】光回線超え?メリット・デメリットをプロが解説
オンラインゲームにおすすめの光回線
ご自宅のみでオンライゲームを楽しみたい場合は、安定した通信品質の光回線がおすすめです。
オンラインゲームに特化した光回線も登場していますのでご紹介します。
ブランド | 最大通信速度 |
Game With光 | 1Gbps |
hi-ho光 with games | 1Gbps |
Game With光(オンラインゲーム特化光回線)
Game WithはNTT東西のフレッツ光を使用した光コラボ回線です。
ゲームメディアを運営する会社が手掛けた、低Ping値を売りにするオンラインゲームに特化した光回線です。
最大通信速度は1Gbpsで、専用の帯域を確保。IPv4への接続でも混雑を回避できるIPv4 over IPv6を採用しているため、安定した高速通信が可能です。
月額料金 | マンション:4,840円 戸建て:6,160円 |
最大通信速度 | 1Gbps |
hi-ho光 with games(オンラインゲーム特化光回線)
hi-ho光 with gemesは、NTT東西のフレッツ光回線を使用した光コラボ回線です。
通信方式はIPv6・IPoEで、専用の帯域を使用する事によって混雑時でもラグを抑える工夫がされています。
プロバイダのみ、光回線セット、高性能ルーターセットの3つのプランから選べます。
月額料金 | マンション:4,840円 戸建て:6,160円 |
最大通信速度 | 1Gbps |
住宅環境による適切な回線の見極め方
しかしながら、住宅環境や現在の回線使用状況によっては、光回線よりもモバイル回線の方が高いパフォーマンスを発揮できる場合があります。
回線種別 | 最大通信速度 |
光回線 (VDSL・LAN配線方式) | 最大100Mbps |
光回線 (屋内配線が光配線方式) | 最大1〜10Gbps (契約する回線速度による) |
モバイルWi-Fi (4G回線) | 最大440Mbps程度 (実測値はこれより低い) |
モバイルWi-Fi (5G回線) | 最大4.2Gbps程度 (実測値はこれより低い) |
モバイル回線の方が適している可能性があるケース
- 建物の配線がVDSL方式やLAN配線方式
- 上記配線方式で、PCやスマホなど接続機器の台数が多い
- 上記配線方式で、同時に使用する人数が多い
建物の配線がVDSL方式やLAN配線方式の場合、最大100Mbpsの通信速度をPCやスマホなど多くの接続機器でシェアして使用するため、その分通信速度は遅くなります。
このようなケースでは、5G対応のホームルーターなどを導入すると、100Mbpsを超える回線速度で利用できる場合があります。
ただし、5G対応エリアの確認と通信速度制限のルールについては必ず確認するようにしてください。
モバイルWiFiと固定回線どっちを選ぶ?迷った時にはここを確認!
光回線が適しているケース
- 光回線の提供エリア内に住んでいる
- 建物に光回線が引き込まれている
- お部屋に光コンセントが設置されていて、屋内配線が済んでいる
外出先でオンラインゲームをプレイしたい場合などを除き、光回線の提供エリア内に住んでいる方は基本的に光回線の方が適しています。
屋内配線がどの方式で敷設されているかは、お部屋に設置されているコンセントの形状を確認すればすぐに分かります。
以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
モバイルWi-Fi(WiMAX)でオンラインゲームをプレイしてみた
測定メモ
利用場所:東京都板橋区鉄筋 コンクリートマンション
ゲーム:Apex Legends Mobile
スマートフォン:iPhone 12
プロバイダー:Broad WiMAX
機種:Galaxy 5G Mobile Wi-Fi
通信モード:プラスエリアモード
Wi-Fi周波数:5GHz(屋内用)
測定日:2022年5月22日(日)
測定時間:13:18〜13:45
天候:晴れ
測定アプリ:SPEEDTEST
通信速度は4GをNR化した5G回線(通称:なんちゃって5G)なので、調子の良い時の4G回線程度です。
PING値も48msを超えてますが、違和感なくプレイできているように思います。
最初に通信速度の測定をしていますが、こちらも回線速度はNR化した5G回線の通信速度です。
少し動きがカクカクする部分もありますが、何とかプレイできています。
参考にしてみてください(^^)
モバイルWi-Fiで快適にオンラインゲームをプレイする方法
モバイル環境で少しでも快適にオンラインゲームをプレイする方法を解説します。
ここをチェック
- ルーターを見通しの良い窓際に端末置く
- ルーターに接続するデバイスの数は少なくする
- 周波数を選べる場合は5GHzを利用する
- なるべく最新の端末を使用する
- 回線やルーターのスペックが低い場合は乗り換えを検討する
ルーターを見通しの良い窓際に端末置く
モバイルWi-Fiは、通信基地局とルーター間に電波を使用して通信しています。
屋内の入り組んだ場所にルーターを置いた場合、屋外からの電波を受信しにくくなります。
そのため、ルーターはなるべく見通しの良い窓際に置くようにすると良いです。
電波の良い場所を探しながら、置き場所を工夫してみてください。
ルーターに接続する機器数は少なくする
モバイルWi-Fiに接続するデバイスは、使用していなくても接続を切るようにしましょう。
例えば1台のモバイルWi-Fiに、5台のPCやスマホを接続した場合、5台のデバイスで帯域をシェアして使用する事になります。
そのため通信速度は理論上、約1/5になります。
モバイルWi-Fiへの接続デバイス増加に伴う回線速度低下は、以下の記事で実験レポートとして記録してあります。
参考モバイルWiFiの接続台数は何台まで?通信品質に影響は出るのか?
周波数を選べる場合は5GHzを利用する
モバイルWi-Fi本体とスマホやPC等のデバイス間を接続するWi-Fi電波は、現在、2GHzと5GHzの2種類を使用する事ができます。(6GHzに対応した機種もあります)
端末によっては、2GHzと5GHzのどちらを使用するか選べる場合があります。
5GHzを使用する事によって、電化製品などとの電波干渉を起こす事なく快適に使用する事ができます。
Wi-Fi通信規格 | 利用可能周波数 | 最大通信速度 |
IEEE802.11ax (WiFi6) | 2.4 / 5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ac (WiFi5) | 5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11n (WiFi4) | 2.4 / 5GHz | 600Mbps |
IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
なるべく最新の端末を使用する
モバイルWi-Fiの端末は毎年新しい端末がリリースされ、新機種になるほど通信品質は向上しています。
また、通信基地局は利用するエリアによって異なるバンド(周波数)の電波を使用しています。
古い端末だと使用できるバンド数が少なかったり、そもそも5G用の周波数に対応していなかったり、通信品質の面で問題が生じる事が多いです。
なるべく最新の端末を使用する事で快適な通信環境に近づける事ができます。
回線やルーターのスペックが低い場合は乗り換えを検討する
契約している回線や使用しているルーターのスペックが低い場合は、改善の余地が少ないため、乗り換えをするという手段もあります。
できれば、5G回線に対応しているプロバイダーやルーターが良いでしょう。
現在契約しているプロバイダーの契約期間満了前で違約金が発生してしまう場合でも、他社で発生した違約金を負担してくれるプロバイダーもあります。
参考モバイルWiFiの乗り換えで損をしないための全知識!違約金を負担してくれるおすすめプロバイダー有り
【FAQ】よくある質問と回答
モバイルWi-Fiでオンラインゲームをプレイするにあたっての、よくある質問と回答をQ&A形式で回答します。
この他のご質問は、記事下のコメント欄からご質問頂ければ適宜回答させて頂きます。
PCゲームやAPEXにはどのようなモバイルWi-Fiがおすすめですか?
APEXのようなシューティングゲームや、Unreal Engineで作られたようなオンラインゲームをゲーミングPCでプレイする場合、モバイルWi-Fiのような無線インターネット回線は不向きです。
その事を踏まえたうえで、おすすめを挙げると「5G対応のプロバイダー + データ容量無制限 + 最新機種のルーター」の組み合わせを選ぶ事がベストな選択肢です。
モバイルタイプのルーターであればWiMAX+5G一択、ホームタイプルーターであればWiMAX+5Gか、docomo home 5Gをおすすめします。
参考オンラインゲームにおすすめのホームルーターはコレ!明確な理由を現役通信技術者が解説
モバイルWi-Fiでゲームをダウンロードする事はできますか?
モバイルWi-Fiでゲームのダウンロードは可能です。
ただし、大きな容量のゲームをダウンロードする場合は、なるべく光回線などの安定した高速・無制限の環境下でのダウンロードが望ましいです。
データ容量が無制限のモバイルWi-Fiでない場合、使用できるデータ容量の残数をダウンロード前に確認する事をおすすめします。
まとめ
モバイルWi-Fiを選ぶなら、5G対応で無制限のモバイルWi-Fiを検討してみてください。
まとめ
- モバイル回線は、一部の回線を除いてオンラインゲームのプレイには不向き
- モバイルWi-Fiを選ぶなら5Gが使えてデータ容量無制限のプロバイダー
- 今おすすめなのは、WiMAXの5G対応プランやドコモのホームルーター
- 建物の配線がVDSL方式やLAN配線方式の場合、光回線よりもモバイル回線の方が高いパフォーマンスを発揮できる場合が有る