テレワークからエンターテインメントまで、多くの物事がオンライン化され、とにかくネットを使う時間が増えましたよね。
そのためか、少しでもネット環境を良くしようと思われる方が増えています。
もし、数千円で弱いWiFi電波を改善できたらどうでしょうか?
WiFi電波が弱くて困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
【仕組みを解説】WiFiブースターとは?本当に効果はある?
WiFiブースターは、中継機やリピーター、レピーター、エクステンダーなどとも言われます。
その名の通り弱いWiFi電波をブースト(増強)させたり、電波を中継(リピート)してより遠くまで届けたりします。
色々な表現がされていますが、やっている事は同じです。
WiFi親機の電波を増幅させるので、ブースター単体で利用する事はできません。
スマホなどの移動体通信の世界でも、弱くなった基地局の電波を増強させるための設備としてリピーター局(中継局)を設置します。
地形や周辺環境などにより、大きな設備を置く事ができない場合に、比較的簡素な設備で電波を増強できるため使用します。
これにより、入り組んだ電波の届きにくい場所や、より遠方までスマホの電波を届けることができるようになります。
電波は目に見えないので、半信半疑になる気持ちも確かに解ります(笑)
WiFiの電波なら何でも有効なので、モバイルWiFiの電波を中継するためにも使用できますよ。
WiFi ブースターの上手な選び方
確認のポイントとしては、以下の3点を必ず確認するようにしましょう。
ここを確認!
- 対応しているWiFiの通信規格
- デュアルバンド同時利用機種か
- 本体の形状と設置方法を確認しよう
対応しているWiFi 通信規格を確認しよう
WiFiの通信規格はいくつかあり、IEEE802.11ax (WiFi6E)が最新の規格です。
WiFi6Eから2.4/5GHzに加え、6GHzに対応していますが、まだ対応している機種は多くないです。
WiFi6に対応している事が望ましいですが、最低でもWiFi5に対応している機種を選ぶようにしましょう。
Wi-Fi通信規格 | 周波数 | 最大通信速度 |
IEEE802.11ax (WiFi6E) |
2.4/5GHz 6GHz |
9.6Gbps |
IEEE802.11ax (WiFi6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ac (WiFi5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11n (WiFi4) |
2.4/5GHz | 600Mbps |
IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
デュアルバンド同時利用可能か確認しよう
WiFiの電波は、2.4GHz帯と5GHz帯の2バンドが主流です。
最近の機種であればこの2バンドを使用できる事が多いですが、同時利用できる機種を選ぶ事が重要です。
中継機は同じ周波数で送信と受信を同時にできないため、同時に1バンドしか使用できない機種だと通信速度が落ちてしまいます。
デュアルバンドの同時利用ができる機種だと、周波数を分けて同時に送受信を行うため、通信速度を下げずに電波を中継する事ができます。
本体の形状と設置方法を確認しよう
壁のコンセントに本体をそのまま刺すタイプが多いので、形状によっては装着した際にコンセントの2穴が塞がってしまう場合もあります。
この点に気を付けるようにしましょう。
効果的な設置場所と気を付けるべき点は?
前述の通り、WiFiブースターは元々良い状態の電波をより良くする物ではなく、悪い電波を改善させるための物です。
結果として通信品質が改善され、通信速度が速くなるという事は有りますが、直接的に通信速度を速くさせる効果はありません。
WiFI電波が弱くなる付近で設置する
設置場所は、WiFi電波が弱くなるポイントを探して、その付近で電波を増強させてあげる必要があります。
親機(ルーター)の設置場所から、PCスマホなどを利用する場所までの間で、扇のマークを確認しながら電波が弱くなるポイントを探してみましょう。
設置場所のポイントとしては、電波が弱くなるポイントの少し手前に設置するのが理想です。
電波干渉に気を付ける
前述の通り、WiFiの電波には2.4GHz帯と5GHz帯があります。
2.4GHzの電波は家電(電子レンジなど)やbluetoothなどと同じ周波数を使用するため同時利用で電波干渉が起こりやすくなります。
5GHzの電波用途は家庭内ではWiFiのみなので、他の家電と電波干渉が起きません。
ブースターだけではなくWiFi利用全般の注意点として、電波干渉を起こしそうな物が近くにある場合は、場所を変えるか5GHzを使用する事で電波干渉を回避できます。
宅内の構造も考慮する
設置場所はご自宅内の構造も考慮する必要があります。
もひとつ電波の話ですが、電波の基本的な特性として5GHzは電波の直進性が高いため障害物に弱いという特性があります。
お部屋の入り組んだ場所へ電波を届けたい場合や、1Fから2Fなど階を隔てて電波を届けたい場合などはは、2.4GHzの方が障害物を回り込むため良いです。
ご自宅が広い場合は、家の中心近くに設置してみたり、階段の近くに設置してみたり、電波が弱くなる場所を探しながら色々と試してみてください。
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WiFiブースターおすすめランキング
数ある中から、悩みに悩んで3つに厳選しました。
現在、日本の市場で流通している製品は、以下のメーカー物が多いです。
各メーカーの特性を最初に見てみましょう。
- BUFFALO(日本):WiFi関連機器の研究開発にとても力を入れている
- NEC(日本):移動体通信業界でも評価は高く安定している
- ELECOM、アイ・オー・データ(日本):安価で手頃なプロダクトを多く手掛ける
- TP-Link(中国):個人・中小企業向けの通信機器メーカー
1.BUFFALO WEX-1800AX4
対応WiFi通信規格 | 11ax/ac/n/a/g/b |
デュアルバンド同時利用 | 可能 |
設置方法 | コンセント直挿し |
2.TP-Link RE600X/A
対応WiFi通信規格 | 11ax/ac/n/a/g/b |
デュアルバンド同時利用 | 可能 |
設置方法 | コンセント直挿し |
3.TP-Link RE650
対応WiFi通信規格 | 11ac/n/a/g/b |
デュアルバンド同時利用 | 可能 |
設置方法 | コンセント直挿し |
まとめ
まとめ
- 弱いWiFi電波をブースト(増強)させたり、電波を中継(リピート)してより遠くまで届けたりします。
- WiFiブースターは元々良い状態の電波をより良くする物ではなく、悪い電波を改善させるための物です。
- 結果として通信品質が改善され、通信速度が速くなるという事は有りますが、直接的に通信速度を速くさせる効果はありません。
- WiFiの電波は、2.4GHz帯と5GHz帯の2バンドがあります(まだ対応機種は少ないですが6GHzもあり)
- 中継機は同じ周波数で送信と受信を同時にできないため、同時に1バンドしか使用できない機種だと通信速度が落ちてしまいます。同時利用できる機種を選ぶ事が重要です。